2013年5月20日月曜日

日本食育学会から戻りました

5月19日(日)に予定されていた学会での研究成果発表は、無事終わりました。今回は、大学内で取り組んでいる生ごみ堆肥化プロジェクトについて、食育の視点でまとめて発表させていただきました。

朝、最初の発表だったため、聞いてくださる方がいないのではないかと思っていましたが、ちゃんと来てくださっている方々がいらっしゃり、発表に対する質問もいただきました。
今後の研究の方向性などについて、考えていることを答えさせていただきました。

自分の発表以外にも、様々な食育活動に関する発表があり、参考になりました。

京都で展開されている子どもたちが主人公の食育メニュー開発プロジェクト
幼稚園の子どもたちを対象とした「園児がわくわくする」栽培食育実践
高校生に食事バランスガイドを活用して食教育を実践し検証した研究  など

…松本でも展開してみたいと思うような取り組みや研究がありました。

今回の学会の特別講演についてご紹介します。
 順天堂大学医学部 病理・腫瘍学 教授 樋野興夫先生のご講演がとても心に残るものだったからです。

世界ではじめて化学物質による人工癌をつくり研究を進めた山極勝三郎(長野県の出身だそうです)、その後に続く吉田富三という日本の病理学者の偉大なるの先生方の業績を、先生方が残された言葉などにふれながら、お話してくださいました。

医学部の学生は、皆、このような先人の“医に向かう姿勢”について学ぶのでしょうか? 
そうであるとすれば・・・管理栄養士養成教育には、この種の学問がありません。課題ですね。
 
先生のお話は、新渡戸稲造、新島襄…はたまた、新島八重の話…へと広がり、先生の持論である「がん哲学」のお話へと繋がっていきました。
先生は、がん治療における「対話」の重要性を強調されていました
そして、不勉強の私が知らないことをたくさん教えてくださいました。

お話のテーマは「偉大なるお節介症候群」のお話。
「偉大なるお節介症候群」の診断基準は、
1.暇げな風貌
2.偉大なるお節介(余計なお節介とは違い、相手に共感して行うお節介とのこと)
3.速効性と英断

そして
「偉大なるお節介症候群」の選考項目は
1.役割意識と使命感
2.練られた品性と綽々(シャクシャク)たる余裕
3.賢明な寛容さ
4.実例と実行
5.世の流行り廃りに一喜一憂せず、あくせくしない態度
6.軽やかに、そしてものを楽しむ、自らの強みを基盤とする
7.新しいことにも、自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力する
8.行いの美しい人(a person who dose handsome)…新島襄の言葉だそうです
9.冗談を実現する胆力~sense of  humorの勧め~…新渡戸稲造の言葉だそうです
10.ユーモアに溢れ、心優しく、俯瞰的な大局観のある人物

だそうです。

実は、先生のお話の途中で地震があり、結構長く揺れたので、お話の一部が耳に入っていませんでした。「心ここにあらず」でした。
そして、先生のお話をうかがうには講演時間が短すぎました。いつか、また、先生のご講演を拝聴したいと思います。

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