ここしばらく、卒研ゼミ生2人とカップラーメンについて議論しています。彼女たちはスポーツ選手の栄養サポート活動に取り組んでいますが、サポートしようとしている選手の皆さんは昼食や夜食にカップラーメンを食べることが多いのだそうです。エネルギーを確保するという点では悪くはないのですが、1日の食事の中にカップラーメンだけの食事があると、スポーツ選手にとって重要な栄養素であるたんぱく質やビタミン、ミネラル等の必要量を充たすことは難しくなります。そこで、何らかの働きかけをして、必要な栄養素を確保してほしいと考えているわけです。
学生食堂で複数の料理を取り合わせて選んでほしい、カップラーメンでもいいので小鉢物も取り合わせてみてはどうでしょう、カップラーメンに卵をのせてみるなんていかがでしょうか・・・と、いろいろ言ってみても、「単一カップラーメン」志向を変えるのはなかなか難しいと、彼女たちは悩んできます。どうしてカップラーメンを食べたくなるのか、男子学生にリサーチしてみようということになりました。「カップラーメンはお湯を入れるだけで手軽」、「混んでいる学食を利用する気にならない」、そして「濃厚な味が捨てがたい」などの意見があったそうです。
1998年当時ソロモン諸島国の首都にある店で販売されていた インスタントラーメン。よく見るとNISSINではなく NISSAN NOODLEと表示されています。 日本の自動車産業はすごいです! |
それを聞いて思い出したことがありました。私は1994年と1998年にソロモン諸島国という南太平洋の島国に行ったことがあります。第2次世界大戦の激戦地だったガダルカナル島という地名を聞いたことがありますか? ソロモン諸島国の首都であるホニアラはそのガダルカナル島にあります。歯科保健活動を進めるにあたり、食事のことをみてほしいという依頼をいただいて同行させていただきました。イモ類が主食で、ココナッツミルクなどを使ったマイルドな味の食文化をもっていた国に、インスタントラーメンが普及しつつありました。私たちが訪れたとき、現地の方は、インスタントラーメンライスをごちそうとしてふるまってくださいました。インスタントラーメンの濃厚な味は、ソロモンの人々にとって、とてもインパクトのあるものだったのだろうと思います。
インスタント食品のような便利さの裏に潜んでいる問題点もあるということを経験してきた者として、守り続けてきた文化に目を向けることの大切さを伝えたいと思いました。しかし、ソロモンの人々が便利さや強烈な旨味に魅力を感じるのを「だめです」というのは傲慢なことのようにも思えました。
10年以上の年月が過ぎましたが、ソロモンの人々の食生活はどんなふうに変わっているのでしょう?
カップラーメンが大好きで毎日食べても大丈夫という皆さん! 教えていただけますか? 皆さんの食事をみなおすとして、どんなことだったら試してもみてもいいと思いますか?
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