2017年2月15日水曜日

松本発「30・10運動」の拡大

昨日の信濃毎日新聞のトップ記事は、
松本発祥 宴会の食品ロス削減 「30・10運動」全国拡大へ
というものでした。

「30・10運動」は食品の食べ残しを少なくするという「食品ロス削減」のための取り組みです。
宴会開始後、30分は自分の席で料理を楽しみ、終了前の10分は幹事らの呼びかけで自分の席に戻り、残った料理をいただきましょう!!
ということを市全体で進めようという運動です。

来年度、環境省がこの「30・10運動」の普及に取り組むことになったという記事でした。
ほかにも同様の取り組みをおこなっている地方自治体はあるのでしょうが、「30・10運動」というキーワードが覚えやすく、市民一人ひとりが心がけ、飲食店にもできることを考えてもらうために、インパクトのある表現だったのでしょう。

松本市は2016年度から、食品ロス削減を進める飲食店などを認定する制度「『残さず食べよう!』推進店・事業所」を展開していて、現在100以上の店舗や事業所が認定されているそうです。
全国展開発祥の地になるということで、市民の自覚も高まりそうです。

新年早々、静岡市で開催された(公社)日本栄養士会研究教育事業部全国研修会の時に「第3次食育推進基本計画」を踏まえた食育の推進についてというテーマで、農林水産省の消費者行政・食育課の米倉礼子氏のご講演がありました。
食育推進基本計画には、健康的に食べるということ以外に、食品ロス削減の観点も含まれています。

その研修会で、私は運営スタッフとして講師接待係を務めていたので、名刺交換をしてごあいさつをさせていただきました。
そのとき、「食品ロス削減に向けた松本市の取り組みは非常に注目されていますよ」とおっしゃっていたことを思い出しました。
すでに、この時点で環境省が「30・10運動」の普及を検討していたのでしょう。

自治体はごみの排出量削減を念頭においているわけですが、「30・10運動」は、自分が食べているものに目を向けるチャンスを提供することにもなります。
個人ベースの「食育」という視点でも、意味のあることだと思います。

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