2015年10月9日金曜日

児島将康先生をお迎えして「COC公開特別講演会」開催

私が大学生として学んだ頃、「グレリン」というペプチドホルモンは発見されていませんでした。

今日は、グレリンの発見者である久留米大学分子生命科学研究所の児島将康先生をお迎えして、COC公開特別講演会が開催されました。

いまさらですが、ご案内のかわいいチラシをご覧ください。

今の学生たちと違い、グレリンについてきちんと学ぶ機会を得ていなかった私は、今日の児島先生のお話を、とっても、とっても楽しみにしていました。
児島先生をお招きくださった本学の山田一哉先生には “感謝! 感謝!” です。

山田先生から、分かりやすく、おもしろく話してくださる先生だとお聞きしていましたが、講演時間中、集中して本当に楽しく興味深くお聞きすることができました。

児島先生が示された講演テーマは、「どうしてお腹がて空くのか?摂食亢進ホルモン“グレリン”の役割」

新鮮な組織をボイルして、細胞内のたんぱく質分解酵素を失活させてからペプチドホルモンを取り出すというお話
当初は脳の探索をしていたが、最終的には胃から発見することになったという経緯
精製したグレリンと当初合成したグレリンとは分子量が126違っていたことから、それをもとに修飾基を特定していったというお話
グレリン(Ghrelin)と命名した意図に関するお話・・・などなど

グレリン発見の研究過程をお話してくださる中で、学生たちに研究することの大変さ、おもしろさ、そして研究に対する情熱を持つことの大切さを伝えてくださいました。

きっと研究の醍醐味に気づいた学生も多かったはず・・・将来、児島先生のもとで研究しようとする学生がでてくるかもしれないなぁと夢が広がりました。

まとめにあたり、「グレリンは体内にエネルギーを蓄積するホルモンである」、そして、臨床応用の研究も進められているというお話をしてくださいました。

フロアからの質問にも丁寧に応えてくださり、先生のお人柄にもすっかり魅せられてしまいました。

最後に、食欲を低下させるホルモンに比べて、食欲増進のホルモンの調節機構は複雑で、「生物が生命を維持するためのシステムは多様である」とお話くださったことも印象に残りました。

生きているって、すごいことです。

今日は、素敵な講演をお聞きでき、いい日でした。

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