2012年7月14日土曜日

今井農園とエスポワールへ ~アウトキャンパススタディ~

前日まで、「きっと雨に違いない!」と覚悟していました。

7月13日は、私の担当している「食生活論」のアウトキャンパススタディの日です。
生産者と消費者をつなぐ役割を担う食の専門家として「できること」や「しなければいけないこと」などについて考えてほしいと思い、健康栄養学科が開設された年から、このアウトキャンパススタディを継続して実施してきました。ねらいに沿ったプログラムになるよう、毎年、本学の特別講師で農水省から地産地消の仕事人に選定されている藤木徳彦シェフと相談して計画案を作成しています。藤木シェフは茅野市にあるオーベルジュ「エスポワール」のオーナーシェフです。

藤木シェフとエスポワールについては、こちらをご覧下さい→
藤木シェフと健康栄養学科の学生との関わりについては、こちらをご参照ください→
今井農園の畑を見学する学生たち

今年は、エスポワールで使用する野菜の仕入れ先の一つである茅野市の今井農園さんの畑を訪問することになっていたので 「雨だと、たいへん!」 と思っていました。

ところが、なんと、なんと… 朝起きると・・・雨は降っていませんでした。
大雨が続き、九州地方で大きな被害が出ているというニュースを見ると、手放しで喜ぶというわけにはいきませんが、正直、ほっとしました。
(九州の雨が、早く落ち着きますように!)

大学の大型バス2台に分乗して茅野市に向かいました。
今回のアウトキャンパススタディについては、松本大学のオフィシャルホームページのNews&Topics にも掲載していただきますので、ご覧ください→ http://www.matsumoto-u.ac.jp/

なすの葉についたテントウムシ
農薬を使わない今井さんの畑には、モンシロチョウやテントウムシなどの虫たちがたくさんいて、その分、キャベツなどの外側の葉は、穴だれけ。藤木シェフが「ロールキャベツをつくろうと思うと、具が穴から漏れちゃうんだよね!」とうれしそうに話してくれました。
こういう農園風景から学生は何を感じたでしょうか? 今後も食に携わる者として様々な視点から、農業の在り方を考え続けていってほしいと思います。

外の葉に穴が開いたちりめんキャベツ
とても美味しそうです!
私は、以前、この今井農園さんを訪れたときに、初めてズッキーニが実っているところを目にしたのでした。
「料理人さんでもそういう方が多いので、来て見てもらうようにしています」と今井さん。畑には、緑や縞模様や黄色のズッキーニがたくさん実っていました。私たちのORプロジェクトの畑のズッキーニより、ずっと立派です。

コリンキーという
生で食べられるカボチャ
めずらしい野菜もいっぱいありました。「洋野菜は収穫まで時間がかかります。日本の野菜は促成品種を開発する傾向が強いけれども、じっくり時間をかけて育てることも大事だと思います。」と今井さん。
かっぱ巻きに適している
四葉(すうよう)キュウリ

コリンキーは、カボチャの一種で生で食べられるので、サラダなどにつかえるそうです。大小さまざまの黄色い実が転がっていました。

四葉(すうよう)というキュウリもありました。一般のキュウリに比べて水分が少ないのだそうです。「水分が少ないキュウリが適している料理は?」と今井さんからの質問。答えは「寿司」。かっぱ巻きにするときには、水分が少ないキュウリのほうが寿司飯に水分がでなくていいということでした。きっと寿司屋さんからの注文があるのでしょう。
モロッコインゲンの花

ほかにも、野菜の花がたくさん咲いていました。これから実が付いていく野菜たちです。野菜の花も元気でのびのび咲いている感じがしました。

ブリスケッタ3種(塩尻産トマトのマリネ、
長野県産キノコのマリネ、
松本産卵を使ったグレックのタルタル)
今井農園見学の最後に、高原野菜らしくそれぞれの味が濃縮されている採れたてのアイスプラントとラディッシュをいただき、エスポワールに向かいました。

藤木シェフとエスポワールのスタッフの皆さんが、料理を用意して待っていてくださいました。いずれも藤木シェフが松本大学の学生たちに伝えたいメッセージが盛り込まれた、地元産、長野県産の食材を使用した料理です。それらの食材の特徴と料理法について教えていただきつつ、心づくしの料理をいただきました。
長野県産シカ肉の
ミートソースグラタン

学生たちがこのアウトキャンパススタディで何を考え、何を学んでくれたのか、提出されるレポートを楽しみに待つことにしましょう。

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