1ヵ月前の11月29日・30日、日本ヘルスプロモーション学会が開催されました。
昨年度、この学会が松本大学で開催されたときには、シンポジウムのコーディネータを務めさせていただいたのですが、今年は一会員として参加しました。
会場は千葉県浦安市にある順天堂大学医療看護学部。
浦安市の松崎秀樹市長の特別講演があり、テーマパーク所在地というだけではない、浦安市の姿について知ることができました。
松崎浦安市長とシンポジスとの皆さん |
「生涯にわたる女性のヘルスプロモーション」というテーマのシンポジウムがありました。
読売新聞社調査研究本部主任研究員の榊原智子さんは、ジャーナリストらしい鋭い視点とご自身の経験を踏まえて、人口減少時代に求められる家族サポートというテーマで、とても示唆に富んだお話をしてくださいました。
続いて、フィンランド大使館広報部の堀内都喜子さんからフィンランドの子育てに関わる政策のお話がありました。
皆さん、「ネウボラ」ってご存知ですか?
ネウボラはフィンランドで展開されている出産・子育て支援センターのことなのだそうです。
1つの学校区に一つのネウボラがあり、一人の保健師さん(といっても日本の助産師さんのような働きをしているらしいです)が、出産から子育て中のさまざまな相談支援まで、継続的にサポートをしていくことになっているということでした。
この手厚い子育て支援があって共働きが当たり前の社会になっているということなのでしょう。
育児パッケージの中身 |
男女平等の社会も子育て支援の政策も「国民一人一人こそがとても大切」という基本的な考え方がベースにあるから・・・とおっしゃっていました。
以前いた短大で同僚だった大学の後輩は、フィンランドの福祉に関する研究者でしたが、彼女が研究していたフィンランドというのはこんなに素敵な国なのだということを再認識しました。
フィンランドには、育児パッケージの配布という仕組みもあるそうです。
このパッケージの中にはベービー服やベービーケアアイテム、羽毛布団などが入っているそうで、毎年4万世帯に配布されているのだそうです。
日本の地方自治体の中にも、ネウボラのシステムを取り入れようとしているところが出てきているそうですが、日本ももっと子育てのしやすい社会にならないといけないと強く思いました。
子どもを産み育てやすい社会、虐待などのない子どもたちが健やかに育っていく社会をつくられなければ、今後深刻化する人口減少社会、超高齢化社会に立ち向かうことはできない・・・そんなことを真剣に考えたシンポジウムでした。
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